家づくり、はじめの一歩

家づくり、はじめの一歩

自分で計算する、自分の住宅資金力

 

・大きい金利の差
・住宅ローンの上手な活用法
・プラスaの資金力

 

家を建てようとか、あるいは買おうとか思ったら、

何よりも先立つもの、

つまり資金のメドがつかないことには始まりません。

もちろん貯蓄も大切ですが、

住宅ローンを組むのもごく普通のことです。

 

では、どれだけ借りることができて、

実際に家を建てるのに

どれだけの住宅資金力が自分にあるのでしょうか。

 
家づくりのはじめの一歩として、

おおよその住宅資金力を自分で計算しておきましょう。

住宅ローンの条件新聞などに、

住宅ローン金利の動きが報道されます。

世間の経済状況によって、

住宅ローンの金利も大きく変動してきました。

 

でも、住宅ローンを組んでいない人や

住宅ローンをすでに抱えている人にとっても

固定金利で借りていれば関係のないニュースです。

なかなか、実感がわかないというのが

現実ではないでしょうか。

でも、少しでも金利が安ければ有利であることは、

誰でもが想像がつくことです。

 

そして、住宅は金額が大きい買い物ですから、

その影響も大きくなるはずです。

まずは、簡単な住宅ローンの仕組みを知って、

ニュースにもなる住宅ローン金利の差が

どのようなものかを簡単に比較して計算してみましょう。

 

同じ金利の条件でも、

元金均等方式と元利均等方式の返済方法があります。

返済金額の中には、元金に充当するものと、

利息に充当するものが分けられます。

元金は住宅ローン金額そのもので、

利息は金利によって金額が違います。

金利は単純な計算ではなく複利でかかるので、

とても複雑な計算をすることになります。

 

たとえば、借入額である住宅ローン金額を、

返済回数で割れば、1回の返済額が単純に計算できます。


その返済額に、金利負担分を足して返済してゆきます。

返済すると元金が減るので、

少しずつ利益分が少なくなります。

つまり、返済金額は徐々に減りながら毎回違うことになります。

これが元金均等方式と呼ばれるものです。

 

でも、毎回返済金額が変わるのも分かりにくいので、

返済金額が均等になるように返済して、

その中で元金と金利の割合を

分けるように計算されているのが、

元利均等方式です。

毎月同じ返済額の中でも、

当初は元金よりも金利に充当する金額が多く、

徐々に利息分が減るように計算されています。

 

一般的には、返済計画も立てやすいので、

この元利均等方式が使われています。

また、元金均等方式の方が、

先に借り入れの元金を減らすことが

できるので利息も少なくなって

総額の返済額が安くなります。

 

ただ、元利均等方式では、

当初の返済額が少ないので、

その分を貯蓄して元金返済に充当する計画を立てれば、

元利均等方式も有利になります。

たとえば、次の条件で比較してみましょう。

元金均等では、1年経つ12回目では、

返済額は65,472円に減ります。

返済総額では、25万円ほど元金均等の方が少なくなります。

 

でも、たとえば元利均等の返済額が

安い分の約8,500円を10年間貯めれば、

100万円を超えます。

この金額を10年後に繰り上げ返済すれば、

返済総額は23,811,076円となり、

5万円ほど元利金等の方が得になります。

最初の10年間の努力で取り返せるということです。

 

ただし、ここにもコツがあって、

繰り上げ返済は、返済期間を短縮することが大事です。

期間が短くなれば、利息も少なくなります。

 

金利の差を実感

 

当たり前の話ですが、住宅ローンの利息は、

金利に影響を受けます。

住宅ローンの金利は、長期金利に連動し、

長期金利は日本の10年国債の利回りによって決まります。

そしてその金利は、経済状況などによって変わります。

では、住宅ローン金利がどのように変わってきたのでしょうか。

 

住宅金融支援機構が公表している

データをグラフ化してみました。

民間金融機関とは多少違いますが、

大きな動向は読み取れます。

いかに金利が下がってきたのかが分かります。

実際に金利の差が、どれくらいの差になるものでしょうか。

現行の一般的な1.1%と比較してみましょう。

比較してみるのは、直近20年間の平均である2.98%と、

通期の平均4.18%です。

 

平均ですから、これよりも高い金利を

支払ってきた時代もありました。

グラフにしてみると、元金の返済は一緒ですが、

金利の負担がどれほど大きなものかが分かります。

さらに計算をしてみると、4.55%以上の金利では、

利息が元金の2倍以上となります。

利息が1.5倍となるのは金利が2.5 %以上の時です。

月々返済(35年間)100万円当たりの返済額

また、金利が0.05%上がると、

元金の1%相当の利息が増えることになります。

 

次に予定されている消費税のアップ率は、

2%ですから、金利が0.1%上がれば、

消費税が上がったのと同じことです。

消費税が10%になっても、

0.5%分金利を有利に借りることができれば、

消費税は取り返せるということです。

それほど、金利というのは大きなポイントなのです。

ただし、住宅ローンの金利が決まるのは、

ローンが実行される時です。

計画してから建設して入居するまでの、

社会動向を予測しておきましょう。

 

家賃は高いか安いか

 

それでは、自分の住宅資金力を確認してみましょう。

まず最初に、現在の住居費から検討してみます。

次の式の中に、現在の家賃を入れて計算してみてください。

たとえば、家賃7万円の賃貸マンションに

暮らしているのであれば、

24.4百万円=2,440万円の住宅資金力ということになります。

 

ここで計算している2,870円というのは、

金利11%のローンを組んだ場合の、

100万円あたりの月々返済額です。

もし、直近20年間の平均金利であれば、

次の計算をすることになります。

大きく金額が減ることが、わかると思います。

金利が安い時には、住宅取得を検討しやすいのですが、

金利が高くなると家を求めることもハードルが高くなります。

 

しかも、金利が高くなっている時には、

住宅取得価格も上がる傾向にあります。

ですから、現在の金利状況というのは

住宅取得にはとても適した時期だということです。

ここで算出した住宅資金力は、

現在の住まいの価値を判断する数値にもなります。

不動産のチラシなどで周辺情報と比較してみて、

自分の住宅資金力と同等の物件が あれば、

それを買って住んでいるのと同じことです。

 

家賃は戻ってきませんが、

住宅ローンは完済すれば自分の資産となります。

家賃を払うのがもったいないからというのは、

家を建てる人の最も多い動機です。

家賃というのが、意外と大きな金額の

ものであることかわかると思います。

 

借り入れ可能

 

次に、たとえば家賃に加えて、

将来、住宅を取得するために貯蓄等を

進めているのであれば、

それらを足して月返済できる額から、

同様に住宅資金を計算してみます。

いかがでしょう。

すこし住宅資金力が増えたのではないでしょうか。

この返済可能額を、収入から計算することができます。

 

ローンを組むためには、収入に対して、

35~40%以下の返済比率になることが求められます。

実際に利用している人のデータを調べると、

20%~30%の人の割合が最も多くなっています。

このデータから、返済率を25%と考えて

返済可能額を計算してみることができます。

さらに、夫婦で働いている場合は、

年収を合算することができます。

ただし、上記年収の15倍までが上限となります。

 

所得が合算できる場合は、

上記の収入額を増やして、

同じように計算してみましょう。

この返済比率のポイントは、

たとえば車のローンなど住宅ローン以外の

返済額があればそれも含まれます。

返済期間の短い車のローンは、

返済比率に大きな影響を与えます。

また、住宅ローンほど有利な条件の

ローンを借りることはできません。

たとえ自己資金が減っても、

車のローン等を完済することをおすすめします。

 

プラスQの資金力

 

平均的な収入からの住宅資金力がわかったら、

さらに家計簿の中から生まれてくる資金力もあります。

たとえば、光熱費です。

じつは一般的なアパートなどで暮らすよりも、

近年の性能が高くなった戸建て住宅の方が

光熱費が削減できることが多いのです。

新居に引っ越してみるとガスや電気の使用量が減ります。

 

給湯だけではなく蓄電池で深夜電力を利用することで、

例えば、6,000円ほどの節約ができれば、

同じ計算に従って、200万円の資金が生まれることになります。

さらに太陽光発電を利用すれば、

さらに資金を生み出すことにつながります。

たとえば、一般的な家庭では4kwhの太陽光発電で、

光熱費がほぼ0円となります。

つまり、光熱費に2万円近く払っているとすれば、

700万円近い資金力が手に入りることになります。

 

太陽光発電をつけるのにはコストがかかりますが、

現在ではずっと簡単になっています。

さらに、たとえば8kwhの太陽光発電で、

売電収入が月額2万円ほどとなります。

さらに700万円近い資金力が得られるということです。

地球環境に貢献するだけではなく、

じつは自分の懐具合にも貢献してくれるのが、

太陽光発電ということです。

太陽光発電の他にも、プラスの金が生まれる要素があります。

それは生命保険です。

 

日本は保険大国といわれ、

約9割の人が保険に入っています。

そして住宅ローンにも生命保険が付属していて、

新たに加入することになります。

人生の中でいつ事故が起きるかはわかりませんが、

住宅ローンの生命保険によって

ローン金額の不安は解消されます。

さらにローン残高に応じて保険料が安くなる

逓減定期の掛け捨て型の団体信用生命保険で、

いちばん基本の生命保険です。

 

住宅ローンを組む機会は、

じつは生命保険を見直す絶好のチャンスになります。

たとえば、この生命保険の支払いが、

1万円少なくなれば350万円の資金力が

生まれることになります。

収入に対する返済比率が、

30%以上になることはすすめられることではありませんが、

このような家計から生まれるプラスも考えれば、

(A)の式は、0.3で計算しておいて良いのかもしれません。

 

自己資金と贈与税対策

 

借り入れできる住宅資金力はがわかれば、

これに自己資金を加えると

住宅資金力の総額となります。

この時、自己資金の他に、

できれば住宅建設資金として

親・祖父母からの贈与を話し合ってみましょう。

 

1200万円までは贈与税がかかりませんが、

消費税がアップした時には、

期間を限って3000万円までの

住宅資金贈与が無税になる予定です。

じつは、家を建てる人のための

資金として考えるのではなく、

逆に、親や祖父母の相続税対策として

検討しておく必要があります。

というのは、子どもが住宅を持つことによって、

親が住んでいる家の、土地に対する

相続税額の控除が 適用されなくなってしまうのです。

 

親や祖父母に住宅資金贈与ができる余裕があれば、

しっかり活用するのが相続税法上のポイントなのです。

これらを全部足してみたら、いかがでしょうか。

もし、十分に検討する案件があったら、

金利の低い今は住宅取得絶好のチャンスです。

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