住まいづくりのはじめに

住まいづくりのはじめに

住宅ローン金利のはなし

 

住まいづくりを上手に進めてゆくのには、大切なポイントがあります。

そのポイントと手順を間違えると、

手戻りが発生したり、思わぬ混乱が生じたりします。

しかも、多くは専門家の力を借りないで進めることはできないものです。

そのポイントと手順の要となる予算計画についてまとめてみました。

 

家づくりの5W1H

 

ものごとを進める上で、

5W1Hで6つの疑問を整理すると

分かりやすくなるといわれます。

あらためて5W1Hとは、

Who,Where,Why,What,When,How

のことです。

この5W1Hを、家づくりに当てはめると、

おおよそ次のような感じになるのでしょうか。

 

だれが家を建てるのか?

どこに家を建てるのか?

なぜ家を建てるのか?

どんな家を建てるのか?

いつ家を建てるのか?

どれくらいの家を建てるのか?

 

家を建てる主役は、建主であることには変わりはありません。

そのことを前提として、この5W1Hを考えると、

さらに要点が見えてきます。

 

なぜ建てるのかには、さまざまな動機もあるとは思いますが、

専門家に相談することではありません。

また、どこに建てるのかは、

敷地が決まっていれば迷うこともありません。

家づくりの5W1Hの中では、比較的明確な要素です。

 

残っている項目の中で、

「誰が経てるのか」は建築会社の選び方であり、

「どんな家を建てるのか」はデザインや設計に関わります。

そして、「いつ建てるのか」と「いくらかかるのか」は、

どちらも予算や資金計画に関連が深いものです。

どのポイントも、しっかりと専門家に相談しなければ

進めることはできないでしょう。

 

とりあえず、住まいづくりのポイントは、

次の3つに絞られます。

 

どんな設計の家を、どの建設会社に、

どれくらいの予算規模で依頼するのかです。

 

住まいづくりの手順

 

では、この3つのポイントを、

どのような手順で進めれば良いのでしょうか。

たとえば設計して、建設費を相見積もりするケースなどが考えられます。

 

でも、相見積もりをして価格を比較しようとしても、

最も工事費の安い建築会社に頼むのが良いとは限りません。

また、全国的に名前が知られている大手メーカーに頼めば

安心できるかといえば、そうでもありません。

 

アパートやマンション、あるいは分譲地などでは

大手メーカーのシェアは高いのですが、

注文住宅となると7割以上のお客様は、

地域の建築会社を選んでいるという現実があります。

細やかな対応はもちろん、

たくさん建築していて安くなるはずのコストが、

経費が上乗せされることで

大手メーカーの住宅が高くなっていることを、

多くのお客様が気づいているのでしょう。

 

また、注文住宅とはいえ、

使われている部材は広く流通しているものであり、

依頼する建築会社により、

倍・半分ほどの差が出るとは信じられないものです。

 

設計やデザインも、

有名な建築家が作るより良い生活に即した家こそが、

本当に過ごしやすい家であるはずです。

どちらにしても、建築予定の地域の中で活躍している

建築会社をじっくり選んでおくことの方が、大事なことです。

建設費についても、しっかり相談に乗ってくれるはずです。

その意味では、建築会社を選ぶ活動が、

最初の手順であるということが分かっていただけると思います。

ただ、じつはどれくらいの予算規模で、

いつ計画するかについては、単純な計算方法さえ知れば、

専門家に相談しなくても自分の力で検討することができます。

建築会社を調べることと同時に、あるいは先駆けて、

自分の住宅資金力をつかんでおくことを、お勧めします。

 

ゼロ金利の時代

 

住まいづくりを進めるのに、

手持ちの資金で建てようとするのであれば、

計算をしなくても住宅資金力は自明なことです。

でも、多くの人が住宅ローンを組み、

返済してゆくことで住宅を取得しています。

つまり、住宅ローンを抜きに住宅資金力を検討することはできません。

そして、住宅ローンの要は、金利であることに尽きます。

 

また、住宅ローン金利の現状を知ると、

たとえ資金を持っていても、とりあえず住宅ローンを組む方が得策です。

その前提となる、住宅ローン金利の変遷をご覧下さい。

 

これらのデータは、独立行政法人住宅金融支援機構が

毎月公表している金利を、年間で平均してグラフ化したものです。

一目で、住宅ローン金利が下がり続けてきたことが分かります。

住宅ローン金利は、長期金利に連動していて、

その長期金利は10年国債の利回りによって決まります。

 

総じて金利が低いのは、好景気ではなくデフレ傾向にあると考えられ、

景気を向上させるため、アベノミクスの中で始まった

日銀のマイナス金利政策も継続されています。

大きな金額を借り入れる住宅ローンだけの視点から見ると、

まさに買い時であるといえます。

 

住宅ローン返済

 

まずは、この低金利を実感してみるために、

試算をしてみましょう。

住宅ローン1000万円あたりの、返済を計算してみます。

金利1.1%、元利均等、返済期間35年の設定です。

 

毎月返済額 28,697円

返済総額 12,052,743円

 

この毎月返済額28,700円は、頭に入れておいてください。

返済総額を見ると、借り入れた金額より

200万円余分に返済しなければなりません。

これが単純な利息=金利負担です。

この中で、当初10年分の金利負担額を計算してみると

次のようになります。

 

当初10年分利息 967,439円

 

35年分の利息200万円のうち、ほぼ半額の97万円を、

当初10年間で負担しているということです。

返済額を一定にするという一般的な元利金等方法のローンでは、

利息の負担分が多いのです。

 

ここで忘れていけないのは、景気対策のための住宅ローン減税です。

毎年末に残されている住宅ローン残高の1%が減税されます。

住宅ローンの実行時期や所得等によっても差がありますが、

返済表から単純に計算すると、866,000円です。

 

97万円の利息を払って、87万円の減税が行われるのですから、

実質負担は10万円ということになります。

さらに、消費増税対策としてローン減税が13年に延長され、

コロナ禍による経済支援で期間延長の調整が行われています。

 

これ以上住宅ローン金利が下がれば、

減税額の方が増えてしまいます。

金利が下限であるか、あるいは住宅ローン減税が

見直されるであろうことが想定できると思います。

 

これほど有利な条件は、これまでにも考えられないほどです。

その差がどれほどのものであるかを、

さらに過去の金利で実感してみましょう。

 

金利の差を実感

 

たとえば、前述の住宅ローン金利の変遷から、

これまでの通年の金利平均を算出すると、3.68%となります。

平均ですから決して高い金利ではなく、

ちょうど10年前に住宅取得した人の金利にも相当します。

同条件での1000万円あたりの返済額を計算すると次のようになります。

   

毎月返済額 42,379円

返済総額 17,799,054円

 

毎月の返済額の差は13,682円ですが、

返済総額は780万円にもなり、

580万円も余分に返済しなければなりません。

 

たとえば消費税が数%上がったとしても、

数十万円の話に過ぎません。

消費税の一喜一憂よりも、金利の動向に注目すれば、

いかに今が住宅ローンを組むのに有利な時期であるかがわかります。

 

さらに、ちょうど今頃、

住宅ローンを完済するであろう人の条件で考えてみましょう。

当時は現在のように35年の長期ではなく、

30年の住宅ローンが一般的でした。

金利も5.23%でした。

 

毎月返済額 55,097円

返済総額 19,834,761円

 

そうです、借入金のほぼ倍額を返済して、

ようやく完済されるということです。

返済期間が35年となれば、さらに金額が増えます。

当然、賢い人は安い金利でローンの組替えを行って

負担軽減を図っていると思われますが、

金利意識が薄ければ、そのまま返済して、

ようやく完済した人も少なくないはずです。

 

基本返済額 29,700円

 

ここで、最初に出てきた現行金利の

1000万円当たりの返済額29,700円を活用してみましょう。

たとえば、30年前に建てた人の

毎月返済額55,097円を29,700円で割ってみます。

 

55,097円÷29,700円=1.855

 

つまり、30年前に1000万円のローンを組む返済と、

現在に1,850万円のローンを組む返済が同じだということです。

この30年間に、決して不動産価格はこれほど値上がりしていません。

いかに現行金利が有利であるか分かります。

 

また、たとえば太陽光発電について

高額の電力買取期間は終了してしまいましたが、

エネルギー消費量をゼロにできれば、

およそ2万円ほどの毎月の光熱費を削減できます。

 

20,000円÷29,700円=0.67

 

エネルギーを生み出す発電装置の費用が

670万円以下であれば良いのです。

今では太陽光発電の価格も下がり

1kWh当たり30万円ほどになっています。

そして、一般的な家庭で消費されるエネルギー量は4kWhほどです。

 

ただし、住宅ローンは35年に対して、

太陽光発電の装置はそれより寿命は短いとされています。

何回かの改修工事を想定すれば判断の目安になると思います。

 

家賃と住宅資金力

 

もっと身近に、貸家に暮らして家賃を支払っているのであれば、

家賃を割ってみてください。

 

家賃÷29,700円=○千万円

 

たとえば、10万円の家賃は3,360万円の住宅ローンに匹敵します。

ちょっとした郊外であれば、

充分に庭つきの戸建住宅を持つことも不可能ではありません。

10万円の家賃を払っている住環境と比較してみてください。

 

コロナ時代になってリモートワークが増え、

通勤から解放されつつある多くの人が

郊外に家を求め始めているのも納得できます。

 

さらに、家賃は支払う一方で、資産にはなりませんが、

住宅ローンの返済は着実に自分の資産を獲得してゆくことになります。

少しでも早く賃貸生活から抜け出せば、

その分だけ早く完済を迎えることができます。

住宅ローンの制度があるからこそ、

若い家族が自分の家を求めることができるのです。

 

この計算をしてみると、

じつはいつ建てるべきかという「When」のポイントの答えも

自然と導かれることになります。

 

家賃の他にも、将来の住宅取得に向けての貯蓄などもあるかと思います。

これらを足して、月々の返済可能額を計算してみましょう。

 

平均月収 ×25%= A月返済可能額

A÷29,700円=○千万円

 

あるいは、住宅ローンの返済額に応じて

収入の制限があり30~40%とされています。

それは返済も厳しい上限であり、

平均的な返済可能額は、収入の25%ほどです。

次の計算をしても、仮の返済可能額が算出されます。

 

この金額が、現行金利での借入可能額であり、

これに自己資金を加えると、あなたの住宅資金力となります。

さらには、ご両親や祖父母からの税制優遇の受けられる住宅資金贈与を、

加算できる人もいるかもしれません。

 

住宅資金力 ○千万円

 

これさえわかれば、最初の記事に戻って、

どの建設会社に頼むのかと、どのような家を計画するのかを、

じっくり検討することができます。

成功する住まいづくりには、外せないポイントになるはずです。

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