
断熱性能の比較
国は”省エネ”対策に断熱材の効果を高めることを推奨しています。
また断熱効果の高い家は健康な家だともPRしています。
確かに断熱性能を高くして、隙間の少ない家は冷暖房効果が高くなり、省エネにつながります。
現在、断熱性能の高さを断熱材メーカーは競っています。
・ネオマフォーム
・フェノールフォーム
・ウレタンフォーム
・グラスウール
・ロックウール
・セルロースファイバー etc.

断熱材の性能は熱伝導率で表します。
同じ大きさ(厚さ)で、どれだけ熱を伝えるか?伝えにくいか?という数字です。

実は50cmの箱を作って実験したことがあります。
ベニヤの箱に各断熱材を同じ厚さで貼り付け、中に豆球を入れて、タイマーで一定の時間ごとにON・OFFし、外気温度と箱の中の温度計測を試みました。
箱の中に豆球を通電していたのは、豆球の発熱で箱内温度を上昇させるためです。
実験箱を6個用意して、ネオマフォーム、グラスウール、ウレタンフォームなどの温度変化を計測しました。
寒い時期(2月)と暑い時期(8月)です。
温度センサーの数値を見て、びっくりしました。
どの断熱材の場合でもわずかな違いしかありませんでした!
最大で1.8℃。
確かに、最も高い断熱性能値は熱伝導率=0.022W/m.Kです。
最も低い断熱性能値は熱伝導率=0.050W/m.Kです。
この両者を比べたら2倍以上の差があります。
しかし手製の実験箱の結果では2℃も変わりません。
断熱材のメーカーさんに聞いてみると、『その1℃、2℃の差を図るべく努力している』そうです。
断熱性能が高ければ高いほど数値上は熱伝導率は抑えられるので、選択する目安になるとは思います。でも【心地よい住まい】は断熱性能だけでは測れないと思っています。
次回は断熱以外の数値もみていきます。