
床下が乾かない?
新築工事にあたって柔らかい地盤対策のために
山土を採取して深さ1m程度も敷地全体に埋土。
山土は、よく締まって強い地盤ができたと
施主(注文主)は喜んでおられました。
基礎工事が完了して上棟式。
大工工事が順調に進んでいきます。
ところが、いつまで経っても基礎の中が水浸し。
やがて無事、工事終了したものの
ご入居後も室内の湿気が高い状態です。
裏庭に洗濯物の干し場がありますが、
なぜか乾きが悪い。
原因究明と対策に乗り出しました。
原因は山土でした。
よく締まる山土は粘度質で砂礫を含んでおりません。
砂礫岩を含んだ土は雨水を浸透しやすいのですが
粘度質の土は雨水を地下に浸透しにくいのです。
やむ終えず、とった方法は基礎から30cm程度
外側の周囲に溝を作ることでした。
犬走りの幅程度、建物から離した場所に深さが
50cm程度の溝を掘り土中排水パイプを埋める
工事です。
パイプの周りをシュロの皮で覆い
ネット状の硬質パイプを埋め込みます。
緩やかな勾配で敷設して繋いだパイプの先端は
排水溝に接続します。
結果は大成功!
梅雨時にも確認しました。
雨は止んでいましたが排水溝からは雨水が
流れ出しています。
このネット状の土中排水パイプは甲子園球場の
グラウンドにも施工されています。
天然芝で手入れが良く雨がたまりにくいと
好評の甲子園球場の隠れた立役者なのですね。
ありがたいことに、床下の湿気問題もクリアー。
併せて施工した室内の壁に施工した健康珪藻土
【ナテユール】と相まって床下も室内も快適湿度。
カビの心配からも、おさらばです。