NO.179.アメリカの住宅に学ぶこと

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住宅への政策

「リーマン・ショック級のでき事が
起きない限り、消費税を実施する」と
いう言葉を、何度も聞かされてきました。

その例えとなっている、リーマン・
ショックはすでに10年以上も前に
未曽有の危機と呼ばれた金融危機です。
その発端となったのは、アメリカの
サブプライムローンの破綻でした。

サブプライムローンとは、アメリカの
住宅ローンの一種で、優良客といわれる
プライム層の顧客よりも信用度が低い
サブプライム層への住宅資金の貸し付け
です。
アメリカの住宅価格は安定的に上昇する
という信頼感があり、多少リスクが高い
サブプライムの客層でも融資事故は起き
にくいと計算し、住宅以外の金融商品と
も組み合わせて利率の良い債権として
世界中に売買されていたものです。

しかし、2007年末にアメリカの
住宅価格の下落がきっかけとなり、
100年に1度といわれる世界金融
危機となりました。
もちろん日本もその渦の中で、大きな
影響を受けました。

日本ではすでに、その前にも「バブルの
崩壊」があって、住宅を含め不動産の
価値は半分以下に下落しています。
それと同様の事態がアメリカで起きたの
ですから、世界的な経済危機になっても
おかしくありません。

しかし、アメリカのリーマン・ショックに
よる住宅価格の下落は、日本のバブル崩壊
ほどではなく、しかも数年で回復しています。
どうして、こんなにも差があるのでしょうか。

大恐慌の経験

アメリカは20世紀前半の1929年、
世界恐慌で同様の経験をしています。
この時には、新築住宅着工数は恐慌前の
10分の1にまで減りました。
住宅着工数は、国の景気判断の重要な
指標であることに今も変わりはありません。
そして有名なニューデイール政策で
苦境を乗り越えています。

その政策の中心には住宅政策がありました。
住宅価値の評価と、正しいローンを普及
することで10年弱で復活することが
できました。
個人の信用よりも、住宅そのものの価値を
評価し担保する仕組みを整備したのです。

皮肉にも、こうした仕組みが住宅価格の
安定した上昇に結び付き、プライムローンの
価値を高め、結果的には金融商品として
サブプライムローンを生み出すことに
なります。
しかし、住宅価値が残れば早い立ち直りを
可能にします。

ローンを組んで住宅を手に入れても、
ローン残高以上に住宅価値が高まれば
資産は大きく増えることになります。
この差額の利益をエクイテイといい、
新たにローンで現金化することも
できます。
考えようによっては、住宅が社会保障
にもなってくれるようなものです。

住宅のオーナーだけでなく、国に
とっても住宅は大事な資産になります。
さらに、住宅への消費はそれ以外の
生活に関する消費にも大きく関わって
います。
だからこそ住宅市況を大事な経済指標
として分析し、各国で住宅施策は政策の
中心においています。

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